ようやく猛暑も落ち着き、秋風がひんやりと肌を刺激する季節になって来ました。これからの時期は、冷えて澄んだ空気で夜空がきれいに見える時期でもあります。
8月28日は待ちに待った皆既月食の日そして満月、数年に一度の天体ショーを絶好の撮影チャンスと期待されていた方も多いのではないでしょうか?年間を通して満月の撮影を楽しんでいますが、なかなか天候には恵まれないのが多いものです。絵ではここに月が欲しいな…で描けるのですが、写真ではそうは行きません。合成写真もよくよく見ると不自然さがあったりします。月や太陽はいつも同じ場所から出る?と思っている方も多いのではないでしょうか?また、太陽と月の軌道が異なり、季節によって大きな違いがあることも、たまに見るのでは気づかない人も多いと思います。 太陽も月も出る位置と時間は刻々と変わっています。この場所に太陽や月のある写真が撮りたいと思うと、数日前からその動きを観察して、自分がその動きに合わせて移動して行かなければ、思い通りの撮影が出来ないもので、ましてや天候にも協力していただかないと、絶好のチャンスには恵まれないものです。
一夜限りの月舞台〜月食と満月(大空町東藻琴)
8月28日午後6時5分、この時間は網走地方で月が出る時刻、でもこの日は特別に天気を願って大空町東藻琴大進に向かった。そこは今日、月がちょうど斜里岳の頂上から出る位置だと確信していたからです。期待の時間には斜里岳の上に厚い雲も無く、月の出現を待っていると、予想通り斜里岳の頂上から「月出帯食」(月が欠けた状態で昇ること)で赤黄色の月が姿を現しました。暗くなるにつれて、月の輝きが強くなると周りの景色が写らなくなりますし、月の大きさが次第に小さくなるのです。月食が進み次第に月は高く、そして侵食されていきました。午後8時20分頃から次第に月食は約1時間かけてもとの満月へと変身して、澄み渡った天空に燦然と輝いていました。
あとは、翌朝の日の出前に満月の撮影を楽しみに待つことにしました。翌朝の月の入りは朝5時13分、日の出は4時42分、ちょうど薄暮状態で月の撮影には最適なタイミングなのですが、天候を祈るばかりです。 29日朝3時、前日の夜半に月食から戻った満月が西から次第に高度を下げてきています。運よく雲にも邪魔されないでくっきりと月面が見えるほどです。望遠レンズで、ちょうど木とのツーショットを狙ってラッキーにも撮影できました。 今回は一夜にして皆既月食と満月が運良く撮影できましたが、この次もし同じ月食があったとしても、同じ条件の撮影は難しいもので、写真にこの次は無いものです。 チャンスは、誰にでも同じく与えられているものです、それをつかむのは自分です。
|